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一級建築士合格までのポイント!

私、昨年一級建築士の試験に合格しまして、昔からの目標の一つであった資格を取ることができました。

建築士持っている、といえば周りの人からの見る目は格段に変わってきますし、もし転職をお考えの方は、転職サイトの資格欄に記入するだけで、高待遇・高収入の求人がどんどん来ます。

(私は転職決まってから合格。。)

 

一級建築士試験は、7月に行われる一次の学科試験と10月に行われる二次の製図試験を経てやっと合格できます。

私自身は昨年に合格できましたが、おととしの初受験時は、気の緩みや「受かるっしょ」という甘い考えから落ちてしまいました。

今考えればもったいないの一言です。

落ちる経験があったからこそ分かることも多くありましたので、

今年以降、一級建築士を目指している方々に、多少ですがポイントとなることをアドバイスできたらと思います。

※あくまでも個人の感覚です。最後に信じれるのは自分の努力ですので、信じすぎず。。笑

 

一級建築士試験

まずは敵を知ること!ですよね、戦は!

もう受けようと思っている人には説明不要だと思うので、ささっとスルーしてください。

2019年の試験は学科7/28、製図10/13

今年の試験日が発表になっていますが、

一次試験(学科)7/28(日)

二次試験(製図)10/13(日)

となっています。

カレンダーの関係で昨年よりも間が1週間短いです。

条件はみな同じですので特に気にせず、できることをやりましょう!

気が付いたらあと3か月後には試験なので、問題集一通りは終わってますよね!!

現在、絶賛申込み期間中ですので、忘れずに余裕をもって申し込みましょう。

毎年、窓口で最終日に申し込みに行って不備がありトンボ帰りみたいなのも聞きます。上記以外のスケジュールも建築技術教育普及センターのHPに記載があるのでチェックしてくださいね。

ボーダーライン・難易度は?

一級建築士試験の学科試験は二級建築士の試験よりも多い、5科目(①計画/②環境・設備/③法規/④構造/⑤施工)の合計点で合否の判定がされます。

難関資格として認識でいる方も多いかと思いますが、その難易度や合格点などが気になりますよね。

建築技術教育普及センターによると、下記の数値が発表されています。

  平成26年 平成27年 平成28年 平成29年 平成30年
実受験者数 合格率 実受験者数 合格率 実受験者数 合格率 実受験者数 合格率 実受験者数 合格率
合格者数 合格者数 合格者数 合格者数 合格者数
学科 25,395 18.3% 25,804 18.6% 26,096 16.1% 26,923 18.4% 25,878 18.3%
4,653 4,806 4,213 4,946 4,742
製図 9,460 40.4% 9,308 40.5% 8,653 42.4% 8,931 37.7% 9,251 41.4%
3,825 3,774 3,673 3,365 3,827
総合
合格率
12.6% 12.4% 12.0% 10.8% 12.5%

※出典:建築技術教育普及センター(https://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/1k-data.html)

学科試験は18%、製図試験は40%が一つの目安になりそうですね。

学科試験の合格者数と製図試験の受験者数が同じでないのは、学科試験合格者は2年間はもし製図で不合格でも次の年の学科試験が免除されるからです。

なので、とりあえずは学科試験に全力を捧げましょう!

学科試験後に製図の勉強をして、十分に合格できます。

合格基準点ですが、こちらは公表はされていないのですが、毎年90点前後(125点満点)で、問題難易度によって若干のブレはあります。

5科目の合計90点を目指すより、100点を目指してください。90点だとちょっとしたミスでまた1年間を費やすことになります。

ただ、基準点を超えていても、1科目でも得点率が半分に満たないものがあればその時点で不合格です。(足切り

苦手科目は苦手なままでは受かりませんので注意!

一次:学科試験のためのコツ

まず大きな壁になってくる学科試験。個人的には製図よりも学科がほんとにつらかったです。

5科目もあり参考書、問題集も分厚い…やる気が起きない…というのが勉強を始めるころの心境でしょう。

↓S学院のテキスト問題集がこちら

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継続、そして継続

一番大事な事です!1日1時間だけでも、1問だけでも問題を解くことが重要です。

おそらく、大学受験などの勉強以来、大した勉強をしていない方が多いかと思いますので、勉強をする頭と体になっていないのです。

試験直前になればいやでも勉強するでしょうから、大事なのはどのくらい前もって継続的に行えるかです。

そうすれば勉強する癖がついてきますので、身に付いてくるスピードが一気に上がります。

最初の内はわからない箇所だらけでつらいと思いますが、とりあえず一周我慢して問題を解きましょう!

一周する頃には勉強する頭になっていると思うので、そのまま二週目、三周目と継続させましょう。

過去問は100%に!

学科試験には、その時代やトピックスを象徴するような毎年新しい問題や新傾向の問題ももちろん出てきます。

とはいえ、問題の大部分を構成しているのは過去問です。

8割近くは過去問から出ると考えてい良いでしょう。

なので一番の近道は過去問を完璧に解けるようにすることです。

私が受けた昨年の構造の問題はほぼ過去問からの出題で、苦手だった科目ですが満点近く取れました。

新しい問題が出やすいのは計画や施工ですが、選択しすべてが新しいことはまずないので、過去問をこなし、4択を2択にまで減らせるはずです。

得点の大きい法規・構造を早めに理解!

個々で得意科目、苦手科目はあると思いますが、得点比率の高い、法規と構造(共に30点分)を早いうちに片づけておくことをオススメします。

特に、法規は問題を解くのにも時間がかかります。

苦手なままにしておいて、試験が近くなってから勉強しようと思っても時間が足りません。計画などは1日である程度は詰め込めるかもしれないので、、

法令集は必ず横着せずに自分ですべて引いてください。

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ただ引くのではなく、内容を考えながら引いてください。これだけでかなりの時間がとられると思いますが、後で問題を解く際に、こんなのあったなと思いだすことが重要です。

法規は早い段階で8割(24点)が取れれば、そこからは安定して得点できると思います。

得意であれば満点がとれる科目ですので、ここで点を稼ぎましょう。

次に構造ですが、苦手な人が多いと思います。なので点数の差が開きやすいです。

序盤の計算問題は出題パターンは決まっているので解き方さえわかってしまえば全問正解は簡単です。

問題集3回ほどやれば、怖くはないはずです。

知識問題も、ひたすらに過去問です。最初はわからなくても、公式やしくみについて自分なりにまとめてみましょう。

一つを理解できれば、3問くらいが一気に解けるようになります。構造特性係数Dsとか!

試験日:見直しの徹底!

試験当日ですが、やっぱり緊張します。

緊張のせいなのかはわかりませんが、チェックミスや問題の読み間違え(適当or不適当など)をしている可能性は大いにあります。

試験時間はたっぷりあるので(計画/環境:2時間、法規1時間40分、構造/施工:2.5時間)必ず見直しを3周くらいしましょう。

そしてわからなくても必ず全部マークする!これ基本です。

二次:製図試験のためのポイント

図面を書くことを楽しもう

製図は得意苦手が正直はっきり出てきます。

若くて設計好きです!という人はどんどん上達するでしょう。

ただ、あまり設計は得意じゃなくて、、、という方もいるでしょうが、試験は大学の設計課題ではありません

与条件にあってさえすればいいのです。整理してわかる図面を書けばいいのです。

かっこいい建築はここでは逆にマイナスになる可能性が高いです。シンプルによくある建築を設計しましょう。

そして、図面を書くことを楽しみましょう。

自分の中での時間の使い方を考える

製図試験は、なんと6時間半ぶっ通しの長丁場です。

この6時間半の間で、プランの検討、図面作成、要点記述、と進めていかなくてはなりません。

プランを考えるのが得意な方もいれば図面を書くスピードだけなら負けない!という方もいると思います。

それぞれで自分に合ったスケジュールを考えましょう。

目安となるのは、私がそうだったのですが、

 a.要求の読み込み・プラン検討:2時間

 b.要点記述:1時間

 c.図面作成:3時間

 d.チェック・修正・補足:0.5時間

こんなスケジュールが良いのかと思います。

私の場合、図面作成に3時間費やしたいです。某S学院では2時間で描けと教えられますが、それは最悪プランが決まらずなんとか完成させる場合だけです。

3時間かけてきれいで十分な情報のある図面を書きましょう。

想定よりもプランに時間がかかってしまった場合は少し作図のスピードを上げるなど微調整が必要です。

要点記述は1時間かからないかもしれませんが、丁寧に図なども記入して、紙にびっしり記入しましょう。

チェックはかなり重要です。要求とあっているか、面積オーバーしていないか等、頭をリセットして確認しましょう。

図面は濃く、びっしりと

採点官は一人で何百人の図面を見ます。

そこで重要になってくるのが、パッと見の印象、です!

ほんとかよ、と思うかもですが、かなり重要です。

プランニングが完璧でも、それが伝わらなかったら意味がありません。

パッと見で、「あ、この人できて居そう」と伝えることで、一気に合格に近づきます。

線は濃くはっきりと書く、A2の作図用紙全体を使って、空いているところに補足を書き込むことで印象がガラッと変わります。

注意が必要なのが、補足を先にいっぱい書いても、諸要件が満たされていなければ合格はできません。あくまで最低限の図面を書いてから補足を書きましょう。

下の写真は私の初期の図面と慣れてきた後の図面です。

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一生モノの合格へ向けて

ただただ努力あるのみです。

独学で勉強する人は少ないとは思いますが、少しでも役に立つ情報だと思っていただければ嬉しいです。

予備校に通おうかと考えている方は、

◆総合資格学院

日建学院

◆TAC

の3択かと思いますので、場所などを踏まえ検討してみてはいかがでしょうか。

学科については教えられることは少ないですが、製図についてはまだ先かもしれませんが、添削なども行う事ができますので、コメントなど頂ければ対応できるかと思います。

製図についての細かいコツなどもどこかで紹介できたらと思います。
それでは、頑張ってください!